伝言ゲーム


以前にも数度書いていますが、私の継父・サムはパキスタン人。
明らかに黒い肌と彫りの深い顔をしているので、外見はすぐにそれと分かりますが、
在日9年にもなると、日本語ペラペラ、お寿司パクパク、
会釈に会釈で返すなど、すっかり日本人状態。

どれほどのなじみっぷりかというと、
初めて電話で会話した際、あまりの日本語ペラペラぶりに
「こいつはただの日本人のおっさんなのではなかろうか……?」
なんて、しばらく日本人おっさん疑惑が私の脳内でぐるぐるしていたほど。
これは実際に会うまで解消されませんでした。真面目に。

しかし、都合の悪いことになると
「ワタシパキスタニーネー、ニホンゴワカラナイ」
などとしらばっくれるのが彼奴の常。

昨日の昼時、継父がキッチンでチャパティを焼きながら、
リビングでテレビを見ていた母とこのような会話を繰り広げていました。

「トモちょりーん」(母のこと)
「なに?」




「あのさー、お昼ごはんにチャパティ要る?」
「……要らん。
 いずみとサムちょりんのふたりで食べればいいよ」

「そーお?
 トモちょりん、遠慮してない?」


私とサムの間にならともかく、母とサムの間(夫婦間)で
遠慮もへったくれもあったもんかと思った私ですが、そこはそれ。
何かを勧める時、断られても、「遠慮してない?」の一言でもう一押しする、
それがサムちゃん式です。
ああ……日本人化症候群が進行している……。

「……え? 今なんて言った?」
「『えんりょ』! してなーい?」
「ごめん、サムちゃん聞こえへーん。もう一回言って?」
「『ねんりょ』!」

「Σ( ̄□ ̄;)!」

サムのそばでバターを持って待機していた私もびっくりです。
さっきまで正しく言ってたくせに、Nがいっこ増えてる!?

「サムちゃん!?」(小声)
「クックックック……」

悪の忍び笑い。わざとだなこの野郎……(´ー`)

「はあ? 『ねんりょう』? ナニソレ」
「うん、だからね、燃料が最近高いねって」
「何をそんな藪から棒に」
「いやね、私、中古自動車の販売やってるでしょう。
 燃料が高くなると、色々大変なんだよねー。儲けも少なくなるしさー」
(ペラペラ)
「ふうん……大変やねえ……」

母の興味が反れ、再びテレビに夢中になり始めたところで、
チャパティにバターを塗りながらサムに話しかけてみました。

「『遠慮』が『燃料』ってw
 ハハもあのように興味を示さなかったじゃんw」

「HAHAHA
 ワタシニホンゴワカラナーイ、から、シカタナイヨー」


出た! サムの「パキスタン人のふり」攻撃!

でもね、サムちゃん、それはね、日本語云々じゃなく

親父ギャクって言うんだぜ?

「まだ三十路前なのに……ぐすん(つД`)」
「?」

ああ、サムちゃんだけは若いと思ってたのになあ……
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by esther21 | 2007-09-09 16:43 | 家族  

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