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ドゥ・ノット・イート・ぶた


「ハハよ、モノ(友人)がこの間
 手土産に持ってきてくれたラーメン、朝ごはんに食べていい?」


今朝発した、なにげないこの一言。
よもやあっさり否定されるとは思いませんでした。

「あ、あかんよ。
 それ、ポークエキス入ってると思うから」


( ゚Д゚)!!

そうだった、うち、イスラム教徒だったんだ!



ご存知の通り、イスラム教徒は豚肉を食べることが出来ません。
不浄のものなので食べないよう、戒律で決められています。
それは例えエキスのような加工品でも一緒。

「ま、そのうち豚専用鍋買ってくるから。
 食べるなとは言わないから、それまで我慢して待ってなさい」

「……_| ̄|○ilii」

昔は確かに、豚は病原菌を媒介したでしょう。
ですから、この戒律も賢い人の知恵だったのでしょうが、
それも衛生の発達した現代では別。
純日本人として今まで暮らしてきた私には、豚禁止令は不便なことこの上ないです。

私も、サムや母の押し付けがまったくないことも相まって、
イスラム戒律に関してはさっぱり忘れていることが多いのでした。

買い物に行っても、この戒律は意外なところで邪魔をします。

「ムスリムは豚肉を食べてはいけない」。

特に日本など、私を含めて、ほとんどが無宗教。
クリスマスを祝いながら神社に初詣に行き、
盆になれば茄子を馬にして仏壇に手を合わせるような連中ですから、
この「豚を食べられない」という戒律は全くスルーです。

おいしいものを買おうとして原材料名を見ると、大抵は書いてあるのです。
憎い6文字。「ポークエキス」が。
これが書いてあると、我々にはどうしようもありません。
母と肩をすくめて、食品棚に戻すしかないのです。

他にも。
「ムスリムは正式な祈りを捧げてから殺した動物の肉でないと食べてはいけない」。
という戒律もあります。

「祈りを捧げてから殺した動物の肉」のことを「ハラール・フード」といいます。
このハラール・フードが日本のスーパーではほとんど見つからないのです。
そして、日本人にはあまり需要のないものですから、
日本で食べられる肉と比べて臭みが強いのです。
私と母はもっぱら、カニカマや豆腐でやりすごしています。

ところで、実は私のほうはムスリムではありません。
サムはイスラム教徒。そのイスラム教徒のサムと結婚した母も、戒律によりイスラム教徒。
けれど、継子である私は誓いもなにもやっていません。
(イスラム教徒になるには「信仰告白」という誓いが必要です)
ですから、今まで通り無宗教のまま。
神話って面白いよね、聖書って面白いよね、お祈り? なにそれ? みたいなノリです。
が、サムが財布を握っており、おまけに2vs1では
私が一歩退いてムスリムと同じ歩みを踏むしかありません。

「今日もサムちゃん、ラマダンの宴会で遅くなるみたいやから、
 サムちゃんに内緒でこっそりラーメン食べに行こうか」


あんまりにもショボンとしていた私を見かねてか、
慰めに、母がポケットマネーでラーメン屋に連れていってくれました。

頼んだチャーシュー入りのとんこつラーメンが、やけにおいしく感じました。
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by esther21 | 2007-09-30 21:30 | 日記  

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