3歳児から習うウルドゥー語講座


来たるモノ襲撃の準備に向けて、手始めに部屋の掃除をするつもりが、
うっかり私としたことが、機嫌の悪いサラをあやしに居間へ行ってしまい、
寝たり大騒ぎしたりするサラを、1時間以上かけて一所懸命よしよししていたところ、
うっかり普段よりも早くサムちゃんが帰ってきてしまい、結果として、
うっかり家族の団欒に巻き込まれてしまった私がいます。

……ああ、どうしよう。

とりあえず、12月から1月にかけての年末は、
ただいま非常事態宣言が発令されているパキスタンに
サラを連れて里帰り(?)をする予定なので、家庭内でもバタバタはしているのでした。
やれサムの帰国ビザが降りただの、やれサラの戸籍をとって早くパスポート作らなくちゃだの、
私のパスポートも切れてるから取得しなくちゃいけないだの。

……忙しいなぁ(;´Д`)



そんな中で。

つい先週の金曜日に、サムちゃん、母、私、サラ、
そして何故かサムちゃんが職場から拉致ってきた、「子供のパワー」
「ダブルの別嬪さん」ことサリーナと5人で、回るお寿司を食べに行ったときのこと。

「サリちゃんはこの間の1日で何歳になったの?」
「んー……みっつ!」
「可愛えなあ(*´ー`)
 前見たときよりも、いっそう別嬪さんになって……」

「サリちゃんねえ、最近単語をよく覚えるようになったんだよー。
 ねえ、サリちゃん?」

「んん?」(良くわからない様子)
「単語? ってウルドゥー語の単語?」
「そうですー。
 サリちゃん、『卵』のことなんていうの?」

「『アンダ』ー!」
「おお、正解!(拍手)」
「( ゚Д゚)!」
「すごーい! サリちゃん、すごいねえ!」
「じゃあ応えられたので、サリちゃんはアンダを食べましょう」
「すみませーん、玉子ひとつくださーい」

3歳児にして日本語、そしてウルドゥー語……。
いや、パキスタン人とのダブルの子として、
当たり前と言っちゃ当たり前なのかもしれませんが、
ついこの間まで日本語のほうが「単語」だったのに……と、
子供の発達力に驚かざるをえませんでした。

「なあ、サリちゃんのウルドゥー語って誰が教えとるん?」
「うん、サリーナのパパがね、
 サリーナの日本語もしっかりしてきたからって、今、一所懸命教えてる」


要は自分の母語も勉強してくれよ! と調教しているわけですな(;´Д`)

そして玉子と、幼児用のフォークがやってきてご満悦のサリーナに、さらに畳み掛けるようにして、
サムちゃんがサリーナのウルドゥー語力をためします。

「サリちゃん、これマグロだよ、マグロ。おさかな。
 『お魚』はウルドゥー語でなんて言うの?」

「『マチリ』!」
「じゃあ『亀さん』はなんて言うの?」
「んーと……んーと……」
「『カ』……」
「『カチコマ』!!(゚∀゚)」

サリちゃん、褒められ更にご満悦。

最終的に、ウルドゥー語人ふたりは、店員さんに
「すみません、アンダくださーい」
「アンダひとつー!」
なんて注文するほどウルドゥー語べったりでした。
(もちろん小さな声だったので注文は来ませんでしたがw)
哀れかな母語しか喋れない日本人ふたり組。
ただポカーンとして、サリちゃんを褒めるだけに限ります。

以来、

「卵が『アンダ』? ……やった、ね?
 魚はなんて言ったっけ?(;´Д`)」

「卵は『アンダ』やね。
 魚は……なんやったっけなぁ(;´Д`)」


哀れかな日本人ふたり組。
3歳児の喋った、たった3語の言葉を反復練習。
しかもたまに忘れてます。ああ悲しきかな日本人。

そして冒頭の家族の団欒にて。

「サラ、サラ、サラ・ベタ、可愛いなぁ」
「なあ、サムちゃん、サラのこと呼ぶとき、
 いっつも『ベタ』ってつけるけど、あれってなんなん(何なの)?」

「『ベタ』は可愛い男の子に呼びかけるときに
 名前の後につけて、サラ・ベタ、サム・ベタ、のように使います」

「ふうん?
 じゃあサリちゃんも、サムちゃん達(パキスタン人)が呼ぶと、
 『サリーナ・ベタ』になるの?」

「そ……うだけど、女の子は、
 本当は『ベタ』じゃなくて『ベティ』を使うね」

「『サリーナ・ベティ』?」
「そうそう」
「いずみ、今度年末、あんたパキスタン行くんやで」
「Σ(;゚Д゚)!!
 そうや、ウルドゥー語いるやんか!」


かくして、ネイティブのサムと、ちょっとだけパキスタンに行ったことのある母からの、
ウルドゥー語のレクチャーが始まりました。

ところが。

「アンダ? マチリ?
 ホバッハ・ホバッハ……ハー、メハン?」


単語の意味を聞きながらする自分のジェスチャーに、
両親、バカウケ。

なんでだよ!
アンダ=卵だから、両手で卵を作ってるだけだろ!
マチリ=魚だから、右手で魚の泳ぐ姿をくねくね再現させてるだけだろ!!
言葉を覚えるのに、概念って大事だぞコレ!!

「HAHAHAHAw
 いーちゃん……ベタ……HAHAHAHA」

「あーっはっはっはっはw
 いーちゃん、ちっちゃい子みたーい!w」

「うるせえ、ちっちゃいって言うな!w」

覚え書き代わりに、今覚えているものを記しておくと、

・「アンダ」=たまご
・「マチリ」=魚
・「カチコマ」=亀

・「シュークリアー」=ありがとう
・「マゼダール」=おいしい
・「バス」=もういらない
・「ボバッハ」=とても(Very)
・「ハー」=はい(Yes)
・「メハン」=いいえ(No)
・「ナーン」=名前


上のほうはサリーナ三点セットorz

他にも色々と教えてもらいましたが、
なんせ3歳になったばかりの柔軟性あふれるサリーナの頭と、
カチコチに固まったひきこもりである自分の頭とは大分違ったせいか、
ちいとも覚えられませんでした('A`)

そもそも、パキスタン人の義父と弟を持ち、パキスタンに行くことを知っていながら、

・「アッサラーム・アレイクム」(こんにちは)
・「アチャー」(うんうん・相槌)
・「ハンジー」(アチャーと同義語)

と、弟の名前しか聞き取れてなかった自分がダメだったのかもしれませんが('A`)

そういうわけで。
学校に行けないくせに、さらに勉強課題が増えました。
しかもせっぱ詰まった状態。学校みたいにイイヨイイヨとは言ってくれないんだね……。
英語もろくすっぽ使えないっていうのに……。

そんな絶望的な私を置き去りにして、サラはいつしかご機嫌を取り戻し、
サムと母は「パキスタン、楽しみだねー」などとほざいています。

母よ……
今さらながら、何故せめて英語圏の人と結婚してくれなかったんだ……orz
相手がハーフとはいえ、3歳児にすら負けるひきこもり半NEET……
そんな自分は見たくないぞ……(つД`)
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by esther21 | 2007-11-08 03:31 | 家族  

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